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第12回毎日俳句大賞の謎

自分は古典が好きで、俳句や歳時記をよく読む。構想力がないのでもっぱら
鑑賞専門なのだが、なかなか面白いのである。諸事情許せば経済ではなく
俳文学の研究者を志したかったぐらいだ。
さて、毎年楽しみにしている毎日俳句大賞の発表があったが、今回は
あまり心が響く句がなかった。とはいえ、それは私の個人的なコンテクストに
依存したものであろうから、賞の重みを否定するとか、そういうことではない。
毎年不満が残るのは、予選の下読みの人間のレベルが今ひとつなのではないかと
いうことだ。予選落ちも含めて、すべての投句が毎日の出す俳句αという雑誌に
掲載されているのだが、私の個人的な嗜好を除いたとしても、非常に味わい深い
俳句が予選落ちになり、明らかに切れ字や接続が間違っているものが予選を
通過しているのは、一体どういうことなのであろうか。かといって、素人の勢いを
大切にした評価基準、というわけでもなさそうだ。迷走の感がある。
選者の先生方までたどり着ければ、採られた句も多いだろうなというのが率直な
感想だ。そういった意味では角川俳句の「平成俳壇」等のほうが、月締めでは
あるが上手い人が評価されている印象を受ける。
角川俳句賞のようなものとは毛色が違うということは、十分に認識しているが
もう少し下読みの人間のレベルを上げてほしいと思った。また、結社ガイドのような
ものもついていたが、無所属の人間がこれで選択しろというには、いささか内容が
浅すぎるのではないだろうか。実際私は読み物として、いくつかの結社誌を取り
寄せているが、振替用紙をつけて、見本誌一括請求コーナーでも作ったほうが
余程よいのではと思う。

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